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Ikebana therapyいけばな療法

第20回日本認知症ケア学会 ~ 京都国際会館にて開催 2019/5/25・26

2019.05.31

今年の日本認知症ケア学会は京都国際会館での開催となりました。
美しい山々に囲まれた美しい立地場所です。

認知症についての研究発表は400を越え、医療、看護、介護、教育、芸術、飲食、書籍等々様々な分野からの働きかけが発信されました。

広い広い国際会館には全国から来られた人だかり。
それだけ認知症についての関心が高まってきているということです。そして、答えの出ない分野であるということです。
色々な分野ができることで活動していくことがまず第一歩だと思います。

 


私はフラワーサイコロジー協会のいけばな療法で認知症ケアをしております。

いけばなの流派や技術は関係なく、道具や生けるプロセスから、五感で刺激を感じていただきます。

今、切れた、刺した、生けたことを、はっきりご自分で実感していただくことができる方法で進めていきます。

体が曲がって下を向いて、ぼーっと一点を見つめておられるような方は、いけばななんて無理でしょうと思われます。

一見、そのように見える方でも、持てない鋏でご一緒に切ってご一緒に生けて差し上げると

お一人で切って、生けて、その瞬間に表情が変わり、曲がっていた体を起こされるという奇跡と思っておられるようなこともあります。

 

この話を聞いていただいた方は「何年かけてですか?」と仰いました。
「いけばな療法の時間内にです。」と動画をお見せすると大変驚かれていました。

 

 

寝たきりで1本の花を生けるのがやっとという方が、椅子に座って笑顔で花を生けられるようになったケースもあります。

認知症ケアができるのです。

この方には無理という決めつけをしないことが大切であると説明をさせていただきながら、私もまた、改めて再確認しました。

 

 

また、こうしたいけばなの時間に、認知症の方に生けていただいた花を
嵯峨野の愛宕古道街道灯しと共に飾った「いけばな街道」の実施についてもお話しました。

引き込もってしまいがちな状況にある高齢者の方に役割が生まれます。社会との繋りができます。

 

   

 

少しでも認知症の取り組みが進むことを願い、自分のできることで携わりたいと思います。

今日はいけばな療法の実施の意義を改めて感じると共に、様々な立場の方との交流から良い学びの場となりました。今後の実践に活かしたいと思います。